お笑いタレントのスマイリーキクチは、過去に「女子高生コンクリート事件」の犯人と疑われ、長きにわたりネット上で誹謗中傷され続けました。
もちろんスマイリーキクチは、事件には何の関係もなく、濡れ衣を着せられたわけですが、なぜ犯人に仕立て上げられてしまったのか?
今回はその原因についてや、スマイリーキクチの若い頃と元ヤン説。
嫁、子供、現在についてまとめてみました。
スマイリーキクチの若い頃
スマイリーキクチの若い頃についてですが、まず出身は東京都足立区で1972年に誕生。
芸能界入りしたのが、1993年でお笑いコンビ「ナイトシフト」としてデビューしています。
こうしてスマイリーキクチは、若い頃からお笑いタレントとして活動を開始。
だったのですが、27歳の頃、インターネット上での誹謗中傷被害が始まったのです。
これがいわゆる「スマイリーキクチ中傷被害事件」で、書き込みには〇害予告や脅迫といった、身の危険を感じるようなこともあったとか。
そのためスマイリーキクチは、仕事仲間や知人と酒を飲むなどの付き合いを減らす。
さらに当時の彼女も襲われないようにと、頻繁に連絡を取り合い、一緒に帰宅したりする日々を送っていたそうです。
その後は、約10年間、コンクリート事件の犯人に疑われることに。
また、その間「うつ」にもなったりで、相当堪えた月日を過ごしたということです。
ちなみに、この事件の犯人は、当時未成年だった4名の少年たちでした。
しかし、スマイリーキクチは悪質な書き込みをされたせいで、出演中のCMや番組のスポンサーに抗議が殺到するなどし、仕事が激減したのです。
スマイリーキクチの元ヤン説
スマイリーキクチが元ヤンキーだったという噂ですが、これは真実のようです。
ただ、デビュー当初は元ヤンを売りにしていなく、自分でも公表してませんでした。
では、なぜ元ヤンだったということが広まったのか?
そのきっかけは、ボキャブラの出演者に「昔けっこう悪かったらしいじゃん」とイジられたからです。
また、一説によると、所属する太田プロがスマイリーキクチを「足立区出身の元ヤンキー」のキヤッチフレーズで売り出していたからとされています。
しかし、事務所側はそのことを否定。
他にも、スマイリーキクチの元ヤン説に関しては、薬で鑑別所に入っていたという噂があるようですが、真偽のほどは定かでありません。
スマイリーキクチの嫁と子供
スマイリーキクチは2011年、39歳の時に結婚しています。
嫁(妻)は、一般女性で10歳年下。
子供に関しては2016年、スマイリーキクチが44歳の時に第一子となる長女が誕生しているようです。
こうして現在、結婚して子供もいるスマイリーキクチですが、やはり長年にわたる中傷被害によって、家族に影響があったとか。
また、中傷被害が始まった当初なんかは、交際相手と結婚する際に貯めていたお金を、弁護士費用などに充てざるを得なかったそうです。
スマイリーキクチの現在
スマイリーキクチは現在、お笑いタレントとしての活動を継続。
また、一般社団法人「インターネット・ヒューマンライツ協会」を設立し、代表を務めています。
なお、協会を立ち上げたのは、デマを拡散された経験を生かし、ネット中傷の怖さや、それにどう対処するかを伝えるため。
自身の経験をもとに、ネット犯罪の危険性や被害防止方法について、全国で啓発講演を行っているようです。
さらに、自身の経験を綴った著書も出版。
現在もネット上の誹謗中傷問題について、様々なメディアで発言や解説を行っています。
スマイリーキクチは北芝刑事が原因で犯人にされた?
スマイリーキクチが犯人と疑われた事件は、1988年に起きています。
そしてその後、インターネット上の掲示板を中心に、事件に関与しているというデマが広まり始めたのです。
この根拠のない噂は、スマイリーキクチが事件のあった足立区出身で、年齢(当時16歳)が犯人グループと近かったことから生まれたものでした。
ただそれだけなのに、なぜ、デマが広まってしまったのか?
その原因となったのが、元刑事の北芝健氏が出版した本『治安崩壊』だったのです。
治安崩壊は2005年に元刑事の北芝健氏が、「凶悪犯罪社会を生き抜くために知るべきこと」として出版した著書。
その中で、1988年に東京都足立区綾瀬で起きた「女子高生コンクリート事件」の犯人について触れていたのです。
なお、本では個人を特定するようなことは書かれてませんが、犯人に関して、「1人は刑期を終えた後、お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした」と記述。
この記述から、足立区出身、元ヤン、コンクリート事件をネタにしていたスマイリーキクチが疑われたのです。
こうして犯人扱いされるはめになったスマイリーキクチは、後に弁護士を立てて、原因となった『治安崩壊』の出版差し止め命令を出すことに。
一方の北芝氏も弁護士を通じて、「キクチのことは知らないし、本人の名前も書いていないので、突拍子もないことを突然される覚えも理由もない」と回答したのです。
※治安崩壊の出版差し止めは無くなり、現在も発売されてます。
スマイリーキクチを襲ったデマの恐怖
スマイリーキクチは、事件に無関係であったにもかかわらず、犯人というデマが広がり、多くの中傷にさらされました。
しかし、彼は自分の無実を訴えるために、法的手段を取るなどして立ち向かい、最終的にその誤解を晴らすことができたのです。
この行動は、ネット中傷がどれだけ人に深い傷を残すかを世間に伝えることとなりました。
また、同時に誰でもネットの噂の犠牲者になり得ること、拡散される誤情報が、どれだけの影響力を持つかを示した例になったと思います。