老化に大きな影響を与えているのは、活性酸素による「酸化」です。
活性酸素は、「老化の原因」となる物質で、酸素の中でも「物質を酸化させる力」が活発。
ですが、食生活などに気を付けることで酸化の発生を抑えることができます。
また、「酸化」以外に老化が進む原因として、最近注目されているのが「糖化」です。
酸化が「体のサビ」と言われるのに対して、糖化は「体のコゲ」。
糖化は、食事などから摂った余分な糖質が体内のたんぱく質などと結合して、細胞などを劣化させる現象を言います。
これが進むと、肌荒れや老化現象であるシワ、くすみ、シミ、などとなって現れます。
そこで今回は、糖化を防ぐための食事方法や、糖化と血糖値を改善する方法などについてまとめてみました。
オメガ3脂肪酸は肌の老化防止に効果あり
老化防止には、「毛細血管を改善する」、「体を柔らかくして若返る」、など様々な方法があります。
中でも現在注目を集めているのは「糖と油」。
糖と油の摂り方が悪いと、体に悪影響を与えるので、若々しく健康になるためには正しい摂り方をしなければなりません。
では、まず、「油」と聞いて思い浮かぶのは、「太る」、「体に悪い」ということではないでしょうか?
しかし、その認識は変わりつつあると言います。
食用油の種類を見極め、バランスよく必要量を取れば、様々な健康効果が期待できます。
油は三大栄養素の1つで、脂質の仲間。
取りすぎはいけませんが、必要量はしっかり取らなければなりません。
麻布大学生命・環境科学部の守口徹教授も「脳の約65%は脂質。神経の伝達機能をつかさどるのに脂質は欠かせない」と言うくらい、油は生きていくために欠かせない栄養素なのです。
ただし、油といっても大きく分けると、室温で固体のものと液体のものがあります。
固体の油は、「飽和脂肪酸」と呼ばれ、その代表となるのが、肉の脂身のラードやバター、お菓子などに含まれている油。
一方、液体の油は「不飽和脂肪酸」と呼ばれ、上記以外の液状のものを言います。
これら2つを比べた場合、固まる油よりも液体の油のほうが体に良いと言われていますが、実はここに落とし穴があるのだとか。
液体の油「不飽和脂肪酸」には、体内で作ることができる「オメガ9系」と、体内で作ることができない「オメガ3系」や「オメガ6系」に分かれていますが、人間は、体内で作ることができない「オメガ6」の油を多く摂取しています。
オメガ6系の油はほとんどのサラダ油、植物油、大豆油や、コーン油、ひまわり油、サフラワー油、月見草オイルなどに含まれていて、スナック菓子や菓子パンなどにも「ショートニング」という名前で含まれています。
適量に摂るには良いのですが、どうしても摂り過ぎになるので控えなければなりません。
一方、私たちが不足しているのが「オメガ3」と呼ばれる油です。
オメガ3脂肪酸は脳に良い働きがあることがわかっている油で、シソ油、亜麻仁油、グリーンナッツオイルなどの油か、さば、いわし、マグロ、あじ、サケ、カツオなどの魚に多く含まれています。
オメガ6とオメガ3は、お互いを引っ張り合う「拮抗関係」にあり、オメガ6を多く摂っていると、オメガ3を少量摂っても負けてしまいます。
理想的なのは、オメガ6を減らして、オメガ3を増やすこと。
このバランスが崩れてオメガ6が多くなると、生活習慣病、うつ、アレルギーなどの障害の原因になると言われています。
逆にオメガ3の摂取を増やせば、毛細血管が改善され、肌のターンオーバーの促進に期待できます。
こうして、オメガ3脂肪酸は、肌の老化防止に効果があるのが分かったと思いますが、結局、オメガ3を摂取するにはどうすれば良いのか?
その方法は、食品から摂取するのと、サプリメントでオメガ3脂肪酸を摂取する方法とがあります。
まず、食品でいうと、先ほどにも出てきた「さば」、「いわし」、「マグロ」といったオメガ3脂肪酸を多く含んだ魚を食べれば良いのですが、これらを毎日食べるのは正直、大変です。
そういった意味で皆さんが取り組んでいるのが、手軽で管理がしやすいサプリメントになるわけです。
そこで、どのサプリメントに効果があるのかですが、オメガ3サプリメントの中でも人気なのが「マンボウ肝油」です。
マンボウ肝油は、DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)の他に、EPAの10~50倍のサラサラ成分「DPA(ジフェニルアミン)」が多く含まれているのが特徴。
世の中には、DPAを含んでいるサプリメントはあまり多く販売されていないので、「マンボウ肝油」は、血糖値を改善したい人や糖化を気にしている人に効果があるのです。
糖化は肌荒れや老化の原因
最近、肌荒れや老化の原因として「糖化」が注目されています。
多くの老化危険因子の中でも、糖化を防ぐことは健康で長生きするために必要です。
糖化の兆候として、まず肌に表れると言われ、くすみやたるみ、、肌荒れの原因にもなるのだそう。
そのまま進行すると、骨粗しょう症や生活習慣病などのリスクも高まります。
そもそも糖化とは、「糖とタンパク質が加熱や熟成に伴って褐色に変化する反応」のことを言います。
例えばお菓子やジュース、パンや白米などの炭水化物を摂りすぎると、代謝しきれなかった余分な糖が体内のタンパク質と結びついて、体温の熱で糖化し、最終的に「蛋白糖化最終生成物」という物質を生成。
これが老化を早める原因となります。
「蛋白糖化最終生成物」はタンパク質のある部分、つまり体内のほぼ全域に蓄積される可能性があります。
中でも見た目に最もわかりやすいのが肌。
糖化によって生成された物質が真皮のコラーゲンに蓄積すると、肌の弾力や柔軟性が失われ、いわゆる“老け顔”を招くというわけです。
では、「糖化」するのを防ぐにはどうすればよいのか。
これを防ぐ最も効果的な対策は、サプリメントの摂取や食事方法の改善にあるのです。
血糖値を改善する食事方法
「糖化」するのを防ぐために重要なのは、血糖値を上げすぎないこと。
それには野菜から先に食べる食事方法が、食後の血糖値を上げない食べ方として有名です。
食物繊維である野菜や海藻などを先に食べると、胃から小腸への移動を遅くする働きがあるので、胃から小腸への移動が遅くなります。
食物繊維の多い野菜や海藻、キノコなどを最初に食べ、次にタンパク質の多い肉や魚、最後に炭水化物を食べるという食事方法で、血糖値の急上昇や、インスリンの分泌が抑えられます。
しかし、野菜や海藻などではなく、かんきつ系のジュースや食前酢を先に摂取しても、ある程度血糖値の上昇を抑える効果があることが判明。
要は炭水化物に副菜をバランスよく組み合わせることで、糖化は抑えられるのです。
そして糖化の元凶となる、物質の生成を抑える食材もいくつか発見されています。
例えば、抗糖化作用があることが分かっているドクダミ茶、甜茶。
また、ヨモギやモロヘイヤなどの植物には「蛋白糖化最終生成物」の分解・排出を促進する作用があることが明らかになっています。
ただ、どうしても血糖値を上げない食べ方を実践すると、多少のストレスを抱えることにもなります。
そこで血糖値の上昇を改善する食事方法として、主食の炭水化物と一緒に、食物繊維を摂取することでも、食後の血糖値の上昇を抑えることができるのだとか。
野菜だけでなく、卵などのタンパク質が含まれる食料を一緒に食べると、脂質が糖の吸収を抑制することも確認されたということです。
なお、毎日の食事療法が面倒だという人は、サプリメントを摂取して、効果を試してみて下さい。