2007年11月2日にイタリアの中部にある都市・ペルージャで起きた「アマンダノックス事件」。
これは、英国人留学生のメレディス・カーチャーさん(当時21)が性的暴行を受けた上、何者かに命を奪われるという悲惨な事件です。
この事件は、別名「ペルージャ英国人留学生殺害事件」とも言われています。
そして犯人についてですが、警察はルームメイートだったアマンダノックス(当時20歳)と、その恋人ラファエル・ソレシト(当時23歳)、バー経営者のパトリック・ムルンバを容疑者として逮捕。
さらに、後になって、アマンダノックスの顔見知りで、コートジボワール出身の薬の密売人・ルディ・グエデを共犯者として逮捕したのでした。
当初、「アマンダノックス事件」は、容疑者4人が逮捕されるも、バー経営者のパトリック・ムルンバにアリバイが証明され、釈放。
残る容疑者3人の内、薬の密売人・ルディ・グエデは、事件当日の夜に被害者のメレディス・カーチャーさんと一緒にいたことは認めました。
しかし、犯行は自分が席を外している間に起きたもので、自分は無実だと訴えたのです。
結局、ルディ・グエデは、2008年10月にメレディス・カーチャーさんの殺人と、性的暴行の罪で30年の服役刑を言い渡されるも、2009年12月22日の二審裁判で16年の服役刑が確定。
一方、アマンダノックスと、恋人のラファエル・ソレシトは、警察の取り調に対し、何度も供述を変えていたのです。
その理由について、2人は事件のあった夜は一緒に大麻を吸ったため、記憶がおろそかになったためだと供述。
そして、2人の裁判は2009年1月から始まるも、判決は二転三転することになるのです。
はたして、アマンダノックス事件の真犯人は一体誰なのか?
そこで今回は、事件の真犯人や真相、その後の判決。
現在のアマンダノックスの結婚、家族構成などについて調査してみました。
アマンダノックス事件の真犯人と真相
アマンダノックス事件の裁判は当時、いろいろな意味で国際的に大きな注目を集めました。
その理由は、二転三転した裁判経過に加えて、被害者のメレディス・カーチャーさんと、ルームメイトで犯人のアマンダノックスが美人だったからです。
(被害者のメレディス・カーチャーさん画像)
また、メディアは若くて美しいのに平気で女友達の命を奪う、冷酷なアマンダノックスをことごとく食い物にしました。
アマンダノックス事件の裁判はついに、「魔女裁判」と呼ばれ、イギリスのタブロイド紙は、取材をもとに何冊かのノンフィクションを出版。
ドキュメンタリーやTVムービーも製作され、2015年秋に日本でも「天使が消えた街」のタイトルで、映画化されたのです。
そんな「アマンダノックス事件」は、2007年11月2日にイタリアの中部にある都市・ペルージャで起きました。
現場は、若い女性が共同生活を送るアパートの一室。
共同生活を送っていたイギリス人留学生のメレディス・カーチャーさんが、何者かに命を奪われたのです。
そして、警察はルームメイトで米国人留学生のアマンダノックスと、その恋人で、コンピューター工学を学んでいたイタリア人のラファエル・ソレシト、アマンダノックスのバイト先のバー経営者パトリック・ルムンバを犯人として逮捕。
しかし、パトリック・ルムンバにはアリバイがあることがわかり釈放。
のちにアマンダの顔見知りで、薬の密売人・ルディ・グエデを共犯者として逮捕したのです。
当初、3人の容疑者は犯行を否定しましたが、警察は暴行を加え、命を奪ったとして起訴。
また、当時、容疑者の1人で20歳のアマンダノックスは清楚な容姿からメディアに「天使」と表現される一方で、「危険な悪魔」などとも指摘されていました。
しかも、社会的影響が大きいとされたこの事件は米国、イタリアだけでなく、世界のメディアをにぎわし、両国の外交問題にまで発展。
裁判では、先に罪を認めた薬の密売人・ルディ・グエデに禁固16年の有罪判決が確定。
2009年1月、無罪を主張し続けた2人の第一審は、アマンダノックスに禁固26年、彼氏のラファエル・ソレシトに禁固25年の実刑が言い渡されたのです。
また、収監されている間、イギリス各紙はアマンダノックスについて、「アメリカから遊びのために留学してきたヤンキー娘」と捲し立て、収監時に血液検査した結果、「アマンダはエイズ感染者であることが判明した」とまで書き立てました。
そして2012年10月、裁判の二審が行われます。
弁護側が主張していたDNA鑑定をやり直した結果、DNAそのものが微量で正確な鑑定ができないとの判断により、証拠不十分として2人に逆転無罪を言い渡したのです。
しかし、その2年後の2014年1月、無罪判決は破棄され、アマンダノックスが禁錮28年6カ月、ラファエル・ソレシトが禁錮25年の判決を受けることになります。
二転三転する判決に、各国メディアもこの事件を過熱に報道。
その後、アマンダノックスらは判決を不服として再び上訴し、2015年3月27日、最高裁は捜査に誤りがあったとして、アマンダとラファエル・ソレシトに再び無罪を言い渡したのです。
結局、最終的に2人は無罪を勝ち取ったことになり、この事件の真相は冤罪ということになります。
では、真犯人は一体誰なのか?
唯一、有罪が確定して現在服役中のルディ・グエデか、それとも別の真犯人がいる可能性が高そうです。
アマンダノックス事件の現在は結婚してる?
「アマンダノックス事件」の真犯人は、密売人のルディ・グエデなのか?
ルディ・グエデが単独犯なのかに焦点が絞られるこの事件は、検察側も裁判所もこれまでの審理の中で、「複数犯」の可能性を指摘。
英ガーディアンは、イタリアのマフィアの一員で、現在収監中の男が「犯人は弟。複数でメレディス・カーチャー宅に強盗に入り、騒いだので・・・」などとする“告白”をしたと伝えています。
この告白は、真偽のほどは怪しいのですが、もし事実なら真犯人ということになります。
一方、逆転無罪となり、故郷の米国シアトルに帰国したアマンダノックスは、その後、テレビやラジオなどのメディアに引っぱりだこ。
さらに、帰国後、服役中に手紙を受け取ったことから交際していた、ロックミュージシャンのコリン・サザーランドと婚約したのです。
もともと2人は中学校の同級生で、婚約した2014年はアマンダノックスの年齢は当時27歳。
現在は35歳になっているので、2人はすでに結婚していると思います。
それにアマンダノックスは、帰国後、事件の経緯を綴った手記も出版。
その契約金は、3億円を超えると言われています。
結局、二転三転した裁判は無罪の判決でした。
そのため、アマンダノックスは冤罪をなくすための活動を行っているといい、その執筆活動を認めたワシントン大学は、学位を授与したそうです。
アマンダノックスの家族構成や学歴
アマンダノックスは、1987年7月9日に米シアトルで生まれました。
家族構成は、米国の有名デパート「メイシーズ(Macy’s)」の幹部だった父親と、数学教師だった母親。
あと、2歳と6歳下の妹2人がいます。
ただ、両親はアマンダノックスが、幼い頃に離婚しているようです。
また、学歴ですが、アマンダノックスは2005年にワシントン大学に入学。
その後の2007年9月に、ドイツ語、イタリア語、クリエイティブ・ライティングを学ぶため、イタリアのペルージャ外国人大学の1年コースに留学したのです。
そして、被害者のメレディス・カーチャーさんとは、ペルージャ市内のアパートで共同生活を送っていたところ、事件が発生。
容疑者として逮捕されたアマンダノックスは、刑務所内で中国語やドイツ語を学ぶほか、エッセイ・コンテストに応募、入賞するなどしていたということです。